周一ぶつぶつ

2019.10.05
人生100年時代を生きる子どもたち  -乳幼児期に身につけなければならない根っこの教育

○退職後の人生が長くなる

今朝の新聞で、日本人の平均寿命が又延びたことが報道されていました。男女ともに80歳を超えてどんどん長くなっています。本来喜ばしいことではあるのですが、ちょっと微妙です。なぜならば年金問題や退職後の生活が長く続くことを意味しますから。

 

○日本は教育の方向を大きく変えようとしている

幼稚園教育要領・保育指針、学習指導要領、大学入試試験のやり方など、大きく変更が予定されています。それは今後第5次の産業革命に向き合わなければならないため、知識を記憶する単線的な知識技能ではなく、IT社会を生き抜くための新しい学力観(主体的、対話的で深い学び)が必要となることが明確になったためといわれています。諸外国に比べると遅ればせながら、、、の感は否めません。

 

○誰のための教育改革なのか

私は前述のような国からの発信に接する時、日本国民にこれからの社会から必要とされる「知識技能」を身に付け、国のために役立つ人を育てることが目的化しているように感じてしまうのですが、皆さんはいかがですか?生きる価値観の選択肢が非常に狭く感じます。本来家庭や教育機関で行われる教育の目的は、「自分が好きで多様な生き方をする周りの人と共存するために、自分のよさや可能性をフルに動員して豊かに生きるための力をつけること」と自覚しています。言い換えると「自由に生きる(自由とは、自らの良心に基づいて自律的に行動し生きること)こと」だと思います。

 

○日々の生活の中で「イヤ!」と自己主張できることは大切

そのように考えると、集団生活の中でみんなと同じようにやれることにももちろん価値があると思います。しかし、みんなと同じではないことにも同じだけの価値があります。多様な考え方、障碍、人種、働き方、生活の仕方が社会で認められるようになってきました。今後ますますその人の良さと可能性が問われる時代を迎えます。その子どものよさと可能性を信じ、護ってやることのできるのは保護者と保育者です。

 

○だから、「あけぼの子育て村」が必要だと考えているのです

保護者と保育者が力を合わせて豊かな「あけぼの子育て村」を作る必要があります。保護者が忙しくなっている状況にあることは否定しませんが、そのために、11時間もの長きに亘って子どもが毎日施設に預けられることを常識にすることはできません。日常の家族団らんの時間の確保は、将来自分が築く家庭のモデルです。日本人の働き方も含めて再考が必要だと思っています。

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学校法人あけぼの学園/社会福祉法人あけぼの事業福祉会