周一ぶつぶつ

2019.11.26
電気を考えてみる

1900年代終盤、日本も法改正によって遅ればせながら既存大手電力会社からその他の電力会社を自由に選べるようになってしばらくの時間がたちます。選べることは知っていたのですが、どこでもあんまり変わらないだろうと具体的に手を打つこともなく過ごしていました。

 

今年の7月ころ、自由学園時代の同級生で、学園の教師を長年勤めていた友人が来阪し食事をする機会がありました。旧友の様子や家族のことなど、久しぶりにじっくり話すことができました。物理の教師だった彼は現在も嘱託教員として勤務しており、主にエネルギーのことを担当しているとのことでした。その話の中で、自由学園の電気の購入先を学生たちと調査研究し、このたび既存の東京電力から民間の会社(みんな電力)に変更したとの話を聞きました。現在、東日本大震災の発生を原因として原発の安全が疑問視され、稼動している原発は少ない状態です。石炭や石油、天然ガスなど化石エネルギーを燃料とする発電が多くなり、環境への負荷が問題となっているのです。では具体的にどのように選択することができるのか、まさに問題解決型学習の機会です

結果的に、太陽光、風力、水力など自然由来の電気に切り替えたとの話でした。私自身、頭の片隅では問題意識として持っていましたが、具体的に調べたり、自分事として手立てを講じたりしていなかったことは事実です。調べてみると、大規模に電力を使用する企業や役所などは、電力購入を入札で決定し、安価な電気を購入していることや、自然エネルギーを応援していることなどが分かりました。

 

自身でも調べた結果多くの電力供給会社があって、自然エネルギーと化石燃料や原子力、どちらを選んでも電力料金はあまり変わらず、自然エネルギーだからと言ってそれほどの差がないことがわかりました。早速自宅の電気の購入先を「みんな電力」という会社に変更し、施設は相見積もりを取ったところ、自然由来75%の電気であれば法人全体で年数百万円も安価であると、見積もられました。驚きです。

近年日本各地でも洪水の被害が頻発し、台風も強烈で、100年に一度が毎年起こっています。イタリアの世界遺産ベネチアは洪水で、住むこともままならない状況のようです。もう手遅れという方もおられますが、だからといってこのまま奈落の底に陥ることを看過することはできません。

子どもたちにすこしでも素敵な地球を残すために、自分ごととして少しの努力を惜しまないのが、現代を生きる大人の責任と思います。

もうすぐクリスマスです。自分や自分の家族のことだけではなく、周りで生活する人や病んだ地球に博愛の気持ちを届けたいと思います。

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学校法人あけぼの学園/社会福祉法人あけぼの事業福祉会