園の下の力持ち

2021.10.20
『心は運命を変える』

2020年2月にお亡くなりになった元プロ野球選手・監督の野村克也さんの著書の中で、野村さんが影響を受けた言葉について触れられている箇所がありました。

心が変われば行動が変わる

行動が変われば習慣が変わる

習慣が変われば人格が変わる

人格が変われば運命が変わる

(アメリカ人哲学者 ウィリアム・ジェームス)

何かを成し遂げたいと願うとき、人は行動を変えることがあります。例えばダイエットしようと思い立ってジョギングを始めたり、食事制限をしたり。これは目標に対して行動を変化させている段階です。ただ多くの場合、残念ながらそれを習慣化させることまで行きつがずに、今日は寒いからやめておこう、今日は夜遅くなったからジョギングは明日にしよう、今日は飲み会だから少しなら制限している油ものや炭水化物も仕方ないか等、自分の中に理由を作って習慣化させる前に終わってしまった記憶はないでしょうか。少なくとも私自身もそれらの経験を数多くしてきました。

あけぼのほりえこども園を開園するにあたり私自身が自分に課したことがあります。それは朝の時間を生み出すということでした。特別朝に強かったわけではありませんし、できる限りギリギリまで寝ていたいと思う方が強かったですが、色々なことを逆算すると朝4時半に起きる必要がある。しかし朝4時半に起きようと思うと、8時間の睡眠を確保するためには午後8時半には寝なくてはいけない。ただ、園の保育終了時間が午後7時で更に通勤時間も考えると、平日の8時間睡眠の確保は難しい。では8時間と言わず、できるだけ長く睡眠時間を確保するために普段は午後10時半には寝るように心がけてきました。(夜の会議や研修、会食があると翌日の朝はなかなかタフな状況になるのですが…)

朝起きてから30分間愛犬の散歩。その後身支度をし、ほんの気持ちばかりの家事をし、持参する朝食の準備をし、午前6時に家を出て午前7時の園の開園を待つ。シフトで出勤する早出の先生方と顔を合わした後、一日のスケジュールの確認をし、書類や郵便物、メールの確認をし、そして一日15分以上と決めた読書をする。8時30分からは園内外の掃除を先生方と一緒にし、8時50分の子どもたちの登園に備え、そして受け入れを行う。こんな一日のスタートを当たり前の日常の中に落とし込み、習慣化するところまで来ました。

何を以て人格が変わるとするのか、というのは少し解釈の難しい部分ではありますが、もしかするとそれを飛び越えて実はもう運命が変わっているのかもしれないと思うようになりました。

自由学園の創設者羽仁もと子の言葉に、「生活即教育」という言葉があります。教育の根本には、生活が整えられることが重要であるということを時間を超えて改めて伝えられている気がします。早起きは三文の徳、早寝早起き病知らずなど、早起きに関することわざがありますが、朝の充実が人生の充実に繋がっている実感があります。夜には夜の誘惑がたくさんあるのも事実ですが、各ご家庭子ども達と早寝早起きの習慣を作り、心身共に健康で豊かな毎日を過ごしていきたいものです。

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学校法人あけぼの学園/社会福祉法人あけぼの事業福祉会