学校法人あけぼの学園/社会福祉法人あけぼの事業福祉会
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新たな年度が始まりました。あけぼのほりえこども園として7年目の幕開けです。
今年は4月初日時点で0歳児の定員9名がいっぱいとなり、1歳児、2歳児も含めた2・3号認定は定員マックスでのスタートとなります。地域の子育て世代の期待を感じながら、在園児の子どもたちと、今年からまた新たに出会う子ども達との生活へ期待と楽しさが溢れます。今年度も一人ひとりと丁寧に関わりながら、その子の想いが大切にされる、そんな園運営を行っていきたいと思います。
さて、2024年の日本の出生数は約72万1,000人で、前年より約3万7,600人(約5%)減少し、統計開始以来の最低記録となりました。 一方、死亡数は約161万8,000人で、前年より約2万8,200人(約1.8%)増加し、過去最多を更新しました。 その結果、出生数と死亡数の差である人口の自然減少数は約89万7,000人となり、これも過去最大の減少幅となりました。少子高齢化の時代に、子育てというより、子どもを持つということ自体に消極的になってしまっている日本にあって、大切な我が子、家庭での宝物の存在を私たちあけぼのと出会わせてくださる保護者の方々の決意に感謝したいと思います。
これまで私たちが生きてきた社会は、体感的に変化に富む時代でした。私が生まれた1980年台にはまだ携帯電話の一般向け販売が始まったばかりで、当時は肩に背負うような大きなものでしたが、2007年にはパソコンが小型化されたような機能を持つiPhoneがスマートフォンとして発表されました。電話はもちろん、カメラ機能や音楽再生機能、メール機能まで持ち合わせていました。たった30年間ほどの出来事です。それから20年程経った今、それらのスマートフォンが更に様々な機能を併せ持つようになり、電子決済が主流となり、財布の存在意義が問われる時代になりました。交通系ICカードもアプリに取って変わられ、スマホをかざすだけで改札を通過でき、航空券もチケットではなくスマホ上のQRコードでチェックインが可能になりました。タクシーも道で手を上げ続けていた時代は今は昔、アプリで配車・支払が簡単に行うことができ、楽天やアマゾンといったもので、どこからでも買い物ができ、自宅まで数日以内には届くようになりました。上げ始めたらきりがありませんが、相当なスピードで便利さが我々の生活の中に当たり前となって入り込んできていることに、どうあがいても逆行することは不可能です。
このような社会の変化は、更に加速度を増していくことは想像に難しくありません。そろそろ始まる大阪万博では、空飛ぶタクシーや人間洗濯機(湯船に入っているだけで全てが完結するものだそうです)といった、まるで未来のことだと思っているような技術が紹介されます。実用化されるまでにはまだ少し時間はかかるかもしれませんが、間違いなくこの先の10年でも、今の当たり前が大きく変化していることでしょう。
そのような時代に子育てをする。何を指標として進むべきなのかに迷うことは、単に子育てという難しさを超えた、超難解なことであることは明白です。親としてのポリシーが、変化に富む時代を生きる我が子への適切な道標となるかどうかは分からない。正解が見えない、五里霧中ともいえる中を進むのですから、当然のことです。そんな中で、家庭と園とがお互いに協力し合いながら、変化に対するアンテナをしっかりと立てて柔軟に思考(試行)しながら共に子育てに励んでいきたいと思います。