周一ぶつぶつ

2020.02.26
集中と夢中

今年度も残すところ1か月となりました。比較的暖かい今年の冬は、殊の外のびやかに夢中になって遊びこむ子どもたちの姿が印象的です。春に向かって希望に満ち溢れています。年長児や保護者とお別れするのはなごりおしさを感じます。

「集中」と「夢中」は違っています。集中して何かをするのは疲れますが、夢中に遊ぶのは疲れないのです。子どもの遊びに付き合っているとよくこれだけのエネルギーが小さな体に詰まっているものだと感心します。1時間くらい一つの遊びに夢中になっている子どもをよく見かけます。全く疲れているようにはみえません。したがって、夢中になっている遊びを途中でやめさせて片付けを促すのはなかなか難しいのです。子どもにとって片付けは不得意なのです。

反対に、さっさと片付けられる子どもの遊びは、ちょうど満足しきった時か、夢中ではなかったとも考えられます。夢中になって遊ぶ経験を、そのまま小学校に大切に保持してほしいと願っています。きっと夢中になって学ぶことと思いますが、全教科まんべんなくは難しいものです。子どもが夢中になって学んでいることを育てましょう。ただ、YouTubeやデジタルゲームは子どもから遠ざけましょう。脳は活性化せず、認知症の老人と同じような状態の脳と同様です。

小学校に行ったら、その子の善さがはく奪される、となげく保護者がおられます。担任によってそう感じられる方がおられることも事実です。乳幼児期に大切に育てられた子どもの善さは簡単にはつぶせません。もしそのような状況に遭遇した時は傍らに立つ人、すなわち保護者である親がその子の善さを信じ続けてくれることで、子どもは自分を信じて、その善さを保持したまま嵐の過ぎ去るのをじっと耐えしのぶことができることでしょう。

もし不安にさいなまれたなら、ぜひ親子の故郷でもある園までおいでください。園のおいしい空気を嗅ぎにです。さぞ元気がよみがえることでしょう。

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学校法人あけぼの学園/社会福祉法人あけぼの事業福祉会