学校法人あけぼの学園/社会福祉法人あけぼの事業福祉会
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栗拾いの遠足
秋空の下、みんなで栗拾い遠足に出かけます。バスの中では、「大きな栗の~~♪」と大きな声が聞こえてきます。いざ現地について、注意事項などを聞き手袋をはめて開始の合図。30分くらいして集合の合図とともに集まって来た袋を見せ合いっこします。袋にあふれんばかりの栗を拾って得意げな子どもに交じって、ぺったんこのへちゃげた栗やコオロギやバッタを袋いっぱい入れている子がいたりします。虫取りや幼虫探しにいつも夢中のその子らしい収穫物です。
園に戻り、迎えに来た保護者に手にした袋を得意げに見せています。「わ~~、いっぱいの栗、栗ご飯にしましょう」などの声が聞こえてくる中で、虫いっぱいの子どもの保護者は収穫物を見て「あ~~やっぱり」と苦笑しています。担任がそっとそばによって子どもの様子を小声で話し、一生懸命虫を追いかけたことを話し、収穫物を認めるように促します。
幼児教育と小学校教育の大きな違いは、このエピソードにあるように、子ども一人一人の興味関心の違いから学びがスタートすることなのです。小学校では学習指導要領によって学習する時期、内容が定められています。ですから、夏休みの前になると、同じ色の器(なぜか青色)にみんな同じように朝顔の栽培がなされるなどの様子が見られるわけです。
幼・小の教師はこのような教育方法の違いを共有し、指導に生かす必要がありますし、保護者もその違いを理解し、子どもの興味を大切に取り扱う必要があります。幼児教育と小学校以降の教育は連続していますが、教育哲学や方法は非連続なものだと考えられます。