園の下の力持ち

2019.07.24
イクメン

4月に開園してから4か月。1号の子どもたちは楽しみにしていた夏休みが始まりました。沢山の思い出を作ってまた九月から元気に登園してくれることを願っています。

さて、今日は男性と育児について。

イクメンという言葉が広く認知されるようになって久しいですが、両親が健在の場合にはお仕事に加えて家事も育児も男女が協力し合って行うのが本来当たり前です。男は狩り、女は子育てという狩猟民族の時代から続き、男は外で稼いでくるから、家のことは全て女性、なんていう昭和の「亭主関白」という名のついた男のワガママがまかり通る時代は終焉を迎えました。逆にイクメンと呼ばれたいと切に願う世のお父様方が多くいらっしゃる時代になって、実際には仕事は深夜まで続き、休日には少しだけでも長く布団に入っていたい、自分の時間も少しは欲しい…そう思うのはある意味普通のことでしょう。ただ一方で、対価を伴わない家事や育児を支えるお母さん方には、なかなかその妥協は許されない日本の風潮もあり、父と母の間での温度差から夫婦げんかに至るご家庭もあろうかと思います。「サラリーマンとは、終わりのないマラソン」と、前職の先輩が、私が新任の時におっしゃっていた言葉が思い出されます。一体なぜ、これだけ働く必要があるのでしょう。

先日発表になった第一生命サラリーマン川柳コンクール2019の優秀作品の中に、思わず笑ってしまう一句がありましたので紹介します。

『イクメンを 育てる前に 子が育つ』

男性の努力したいと願う気持ちとは裏腹に、女性の男性に対する理想からは遠く離れた現実に、ついつい男としての力不足を感じてしまいます。

ここあけぼのほりえこども園を開園してから、毎朝の園児の受け入れのために正門に立っていますが、豊中のあけぼの幼稚園と比較すると実はお父さんが子どもたちを送迎してくる割合が多めです。豊中では何か特別な事情が無ければ、基本的にはお母さんが送迎で来られることが当たり前の風景だと思っていましたが、ほりえではお父さんがお仕事の前に子どもを園に送ってから出勤されるこの雰囲気は、なかなか良いものです。ビシッとスーツを来ている方もいれば、まだ眠そうな方もいたり、様々な方がいらっしゃいますが。笑(お父さんに送迎を託している間、お母さんが少しウトウトしていられていたら、最高ですね。)

  私は、東京の自由学園というところで中学・高校の6年間を学び、寮生活も含め、大いなる「生活力」を身につけさせていただきました。トイレ掃除は便器が舐められる(ほどキレイ)まで、シンクの掃除は磨いて鏡のように自分が映るまで、床の拭き掃除は体重をかけて「オッセイ」と声を出しながら気合を込めて。鏡は水滴の後一つないように新聞紙で。洗濯も洗濯板を使って汚れを落としてから洗濯機へ。寮生全員分の朝食作り(当時約150食くらい)を当番制で4人で。その当時は想像もしていなかった一つ一つの“面倒さ”は、しかし将来身につくことで非常にありがたい力となりました。

私自身も家庭への協力がなかなかできていない悩める男性の一人として、対価の無い家事にもっと精を出し、家族ニコニコ笑って過ごせるイクメンを目指しつつ、保護者のお父様たちと手を取り合って色々な家庭貢献を模索していきたいと思います。PTA活動とは別に、ゆくゆくはパパたちの会も発足できたら良いな…そんなことを考えながら…。

 

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学校法人あけぼの学園/社会福祉法人あけぼの事業福祉会