園の下の力持ち

2020.01.06
謹賀新年2020

新年あけましておめでとうございます。2020年も全ての子どもたちのためにより高い質の幼児教育が達成されるよう、誠心誠意努力を続けていきたいと思います。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

昨年の2019118日に学校法人あけぼの学園の創始者であり祖母の安家周子が昇天し、喪中であったため皆様への新年のご挨拶は控えさせていただいておりました。

 65年前、何の知識もなくこの世界を切り開き、未来を担う子どもたちへ全力を注ぎ続けて天命を全うした一人の先輩としての敬意を忘れることなく、更なる幼児教育の発展、質の向上に向けた取り組みを、ここ大阪の地から全国に発信し続けていきたいと思います。また、66年目を迎える学校法人あけぼの学園として、引き続き子どもたちが全ての価値の中心であり、一人一人の違いが認められ、その中で主体性を育みながら時代に沿った育ちが保障されるよう、職員一同心ひとつに歩みを進めていきたいと思います。

実はあけぼのほりえこども園の大ホール「あまねホール」は、創始者である安家周子から「周」の字を借りて名付けたホールです。「周」という字には、「あまね」という読み方があり、それをこの園の最も人が多く集まる場所につけました。97歳という大往生の末に息を引き取った彼女の最期は、命の終わりを告げる大きな息遣いと同時に、新しい命の誕生をもたらしました。輪廻転生と言われる言葉が現実にあるのかどうかは分かりませんが、我が家には時を同じくして女の子が誕生しました。生と死が隣り合い、最期と誕生を自らの目に焼き付け、生きるために湧き出す力を終わりと始まりから同時に感じた、とてつもない時間でした。

ある記事で、2007年に日本で生まれた子どもについては、107歳まで生きる確率が50%ということが書かれていました。今現在の日本人の平均寿命が84歳程度ということですから、今10代の子どもたちは今の老人よりも20年以上長く生きる可能性があるということです。様々な社会問題が膨らんでいくことは容易に想像されますが、生涯現役という言葉がどのような形で実現され、今後の日本を支えていくことができるのか。未来を生きる子どもたちからの預かりものである現代を、今を生きる大人たちが未来のためにどれだけ真剣になれるのか。自分たちのことだけでなく、未来のために何ができるのか、個人としても深く考えながら進む2020年にしていきたいと思います。

 

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学校法人あけぼの学園/社会福祉法人あけぼの事業福祉会