園の下の力持ち

2020.09.01
『病は手から』

一か月間の1号認定児の夏休み期間がようやく終了し、本日から園としては2学期を迎えました。とはいえ預かり保育や2号・3号認定児の登園はこの間も続いていたので、久しぶりに顔を合わせる子ども達も限られている状況ですが、沢山の子ども達のエネルギーがまた園舎に漲っていることを感じ、嬉しい限りです。

さて本題。コロナウィルスの感染によって、これまでとは違う習慣が当たり前になりつつあります。外出時のマスク着用や手指消毒がその代表ですが、その中でもちろん複合的な要因はあるとは思いますが、「病は気から」ではなく、「病は手から」を感じている自分がいます。これまで外出後や排せつ後、食事前などには「手洗い」を通して手指の清潔を保つのが一般的だったはずですが、今やアルコールによる「消毒」によって手の細菌を取り除くことが当たり前になりました。明らかに体調を崩す人が周りから少なくなった気がしませんか?少なくとも自分自身の体調はこの半年間、大きく崩れることが無かったように思います。つまり、常に手をきれいに保っていれば、そう簡単に体調を崩すようなことが無いということを身をもって体験している気がします。手が細菌を体内に運び込んでいる、まさに「病は手から」です。これはある意味でwithコロナの生活が気づかせてくれた大きなもののように感じます。

話は少し変わりますが、いくら感染症予防に気を使っているといっても、乳幼児施設で「密」を防ぐのは残念ながら「不可能」です。子ども同士が頭を寄せ合って飼育ケースの昆虫をのぞき込んだり、狭いスペースで一緒に本を読んだり、泣いて先生に抱っこを求める子どもがいたり。どこかで園内においては「密」を防ぎながら過ごしていると期待している保護者の方がいれば、それは申し訳ありませんが少し違います、とお断りしておきます。一斉活動の際に決められた場所で歌を歌う時でも、子どもが身体を動かしながら歌うこともあります。同じ方向を向いて歌うことで飛沫を防ぐ努力をすることはあっても、歌う楽しさを隣の子どもと共有したくて歌いながら横を向いた子どもを、その瞬間に止めることはできません。小学校の様に場所の決められた机と椅子に座って一定の間隔を確保して授業を受けられるわけでもありません。大切にしたいことは、適切にウィルスを恐れながら、それでも過敏になりすぎないことです。確かに怖いです。感染がまさかの事態をもたらすことを恐れています。どの程度の対応が適切なのかを見極めながら、過剰な対応が子ども達の経験を邪魔しない程度にしたいと強く思います。

二学期にはいくつかの行事も控えています。一学期に屋内で行われたコンサートの配信とは違い、また新しい考え方で取り組む必要があることが山積みです。難しいことが多い中で、様々なアイデアを参考にしながら、子ども達の育ちが保障される場所であり続けたいと思います。

 

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学校法人あけぼの学園/社会福祉法人あけぼの事業福祉会