園の下の力持ち

2021.03.19
いい日旅立ち

2021年3月17日、あけぼのほりえこども園2回目の卒園式でした。全卒園児が揃って式典に参加し、二年前に出会った時よりも逞しくなった、誇らしげな姿が本当に印象的でした。今年の状況を考えれば、言い回しによっては言い訳に聞こえてしまうかもしれない“コロナ”という単語が祝辞の中で自然に出てきてしまいそうでしたが、敢えて“コロナ”という単語を使わないと決め、それでも継続的に、発展的に過ごした園での生活を回顧しながら、子ども達、そして保護者の方へお話させていただきました。子ども達の心の根っこには十分にこの2年間で栄養がいきわたり、今後の長く続いていくそれぞれの人生を豊かに広げていくことを確信しました。自分らしく、大きく羽ばたいてくれることを願っています。

そしてその翌日3月18日には年少・年長クラスの修了式も学年ごと、園児と職員だけでの式典とはなりましたが、無事に終了し、一つの締めくくりをすることができました。

開園から2年。思わぬ状況が、通常では起こりえない出来事をもたらすこともありました。まさに断腸の想いで判断しなければならなかったことも多かったことは事実ですが、年度末の保護者アンケートの中で頂いた多くの励ましの言葉を糧に、気持ち新たに新しいスタートへ向けた準備をここから初めていきたいと思います。

 

話は変わりますが、今年は例年に比べ異例の桜の開花状況になっています。近年の地球温暖化の影響でしょうか、桜は入学式シーズンに咲いているモノという概念が、むしろ卒業シーズンに迫っています。様々な歌の中にある四季を感じる歌詞と現実がずれていくことで、歌っている子ども達のイメージが結び付きにくい状況を加速させるような気がします。地球環境を守ることの責任を今の大人である私たちが徹底する必要を感じます。ネイティブアメリカンのナバホ族に「地球環境は先祖から受け継いだものではなく、子孫から借りているものである」と伝わる言葉があります。まさに今、この言葉の意味をよく考え、実行していく時期に来ていることでしょう。

「春の歩みはお母さんの足」と例えられることもあるようです。このような状況でも毎年きれいに咲き誇る桜。日本の風情を感じる、私はとても好きな花です。その桜の開花状況を知らせる「桜前線」は、日本列島を徐々に南から北に移動していきます。この桜前線が移動する速度は1日ほぼ20キロだそうです。1日20キロがどのくらいの速さなのかといえば、1秒間に約23センチちょっと。23センチといえば平均的な女性の靴のサイズです。つまり、「春の歩みはお母さんの足」というのは、桜の開花を知らせる桜前線が一秒ごと着実にお母さんの足の大きさ分北上しながら進んでいるということの表現です。さらに、桜が満開になるのは、開花日から毎日の最高気温を足していって、それが125度になる頃だそうです。今日の大阪市西区の最高気温は20度。開花予想は本日3月19日。約一週間で桜が満開になることになります。

そして桜が散る頃には、また新たな出会い、スタートを切ることになります。2021年度を実り豊かな一年にできるよう、職員一同心ひとつに進んでいきたいと思います。

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学校法人あけぼの学園/社会福祉法人あけぼの事業福祉会