園の下の力持ち

2021.06.01
『笑う門には福来る』

先日とある調査で、一日に笑う平均回数についての結果が示されました。示されたデータでは、子どもと20代~50代女性の結果のみでしたが、その結果を見て大変驚きました。

一日に笑う回数

子ども:400回/日

20~50代女性:13.3回/日

これを元に何分に一回笑っているのかを計算すると、子どもたちは約3.6分に一回笑っている(睡眠時間も含め)ということになり、睡眠時間を10時間と想定すると起きている14時間では約2分に一回笑っていることになります。

一方で女性の平均値で計算すると、24時間で約108分に一回しか笑わないことになります。睡眠時間を例えば6時間とした場合、起きている18時間で約81分に一回。1時間20分に一回しか笑っていないという計算になります。

子どもたちがいかに感情の赴くままに日々を過ごしているかが如実に表れていると感じる一方で、大人(ここでは女性)が平均して13.3回しか笑っていないという現実は、どこか寂しさを覚えます。各年代別に比較すると20代30代が約15回であるのに対して、40代では12.8回、50代では10.6回と、20代をピークに年代を経る毎に回数・時間ともに減少していくのだそうです。今回の調査では男性のそれについてはリサーチされていませんが、もしかすると同じような結果が出るのかもしれません。

心理学の理論に欲求不満-攻撃仮説というもがありますが、欲求不満状態に陥ると人は攻撃的な言動を取りやすいことが多くの実験により実証されています。つまり理想的な日常を思い描きながら理想と現実のギャップを多く感じてしまっていると、小さな楽しさや喜びに対する感覚が鈍化し、逆に小さくても目立ちやすいストレスに対する攻撃性が高まるということになります。

我が子の子育てを通して、確かに笑っている回数も多いことは実感しますし、笑ってる人が近くにいることで自分も楽しい気持ちに引っ張られるといったことは皆さんもお感じになることかもしれません。もちろん笑っている時間と同じくらい、グズグズ言っている時間もあると感じるとは思いますが、子どもはとにかく連続した感情の起伏に生きている生き物であり、とにかく感情の変化に忙しそうだなといつも見ていて感じます。大人になると毎度感情を出して生活すればそれはそれで疲れてしまいますし、感情を出すことで社会においてはデメリットになることも増えますが、できれば心を動かすのは負の感情に対してではなく、楽しさや朗らかさに対しての毎日を心掛けたいものです。

あなたがそこにただいるだけで、その場の空気が明るくなる。

あなたがそこにただいるだけで、みんなの心がやすらぐ。

そんなあなたに私もなりたい。

相田みつを

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