園の下の力持ち

2024.02.01
保育留学

大阪市内でも大が付く都会の中で、できる限りの原体験を子ども達に提供したい一心で環境を探求しているあけぼのほりえこども園。とはいえ、開園から5年が経過して、スペースや地域性を踏まえて出来ることとできないこと、達成できることとできないこと、そして生み出せることとそうでないことがはっきりしてきました。
その大きな一つが、“大自然の中で野に放たれる“という経験です。
既成の遊具やデザインされすぎた環境の中ではどうしても発見できない、自然以外に多くのモノが揃っていない環境の中で、子どもたちが工夫してその自然を自分たちの遊び道具に変えていくこと。この経験だけはこの都会では実現できないと常々感じていました。

そこで、それらの環境に身を置くことができる場所を探し求めました。そして、あけぼのほりえこども園の新たな取り組みとして、北海道にある、とある園での冬の保育留学の受け入れを快諾いただき、5家庭10人の子どもたちと共に、冬の北海道へ3泊4日の保育留学の実施を実現できました。

当日の現地の気温は最高気温-5度、最低気温は-15度という、いわゆる“凍てつく”厳しい寒さ。前日に多くの雪が降ったことで、一面真っ白の銀世界。白一色の雪景色の中に佇むこども園への保護者同伴での3泊4日の保育留学体験。本物の積もった雪を見るだけでテンションの上がる大阪の子ども達にとっては全てが特別なこと。とは言え、現地の子どもたちにとっては雪一面の園庭の小山からそり遊びをするのは日常のこと。園庭で飼育されている“馬”との触れ合い、乗馬体験。そして室内では様々なお正月遊びが薪ストーブの温かさの中で活発に行われる。このような厳しい冬を過ごす北海道の子どもたちと、大都会で育つ子ども達との関わりの機会を生み出すことが出来ました。

どうやってもこんな自然の中で暮らすことはできないあけぼのほりえこども園の子どもや保護者の方々に、このような機会を提供してみたら、参加してくださる家庭はあるのかな。などと本心では少しドキドキしていたものの、申込開始から程なく、申し込みは定員に達する大盛況。やっぱり、あけぼのの保護者として、皆さん子ども達に経験して欲しいと願うことは似通っていて、同じ方向を向いていただいている方が多いんだなと感じて、本当に嬉しくなりました。もちろん、行きたくてもお仕事の関係で行けなかった方、経済的な理由で参加が難しい方もいらっしゃったとは思いますが、今後もこのような企画を続けていけるよう、更に受け入れ園を増やして規模を拡大していきたいと思っています。

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学校法人あけぼの学園/社会福祉法人あけぼの事業福祉会