園の下の力持ち

2024.11.01
靴洗い

私は靴を洗うのが好きです。

個人的に理由はいくつかありますが、一つは達成感と満足感、そして爽快感を感じるからです。靴をきれいにすることで、ビフォーアフターがはっきりと目に見えます。汚れていた靴がピカピカになると、自分の手で何かを「改善した」という達成感を得ることができます。この小さな達成感がたまらなく心をスッキリとさせます。まさに爽快感。さらに、靴を洗うその時間にはリフレッシュ効果があるようにも感じます。靴を洗うというシンプルな作業に没頭することで、他のことを忘れてリフレッシュできている自分を感じます。それは、物を大切にする気持ちにも繋がっています。靴が好きで色々と靴を履き分けていますが、お気に入りの靴や大切にしている靴を洗うことは、その靴を長く使いたいという愛着心や、物を大切にする気持ちも反映されていきます。靴を定期的にメンテナンスすることで、靴との関係性が深まる感覚が湧き、自分を支える大切な土台の状態が良いと、日々の一歩を大切にできる、そんな感覚さえ芽生えます。

そんな靴を洗うという作業ですが、自分の靴だけではなく、我が家の子どもたちが大きくなるにつれて、子どもたちの靴を洗う頻度も増えてきました。娘が上靴を週に一回自宅に持ち帰り、翌週のこども園への登園までにきれいに洗い、干し、上靴袋に入れてセットしておく必要があるため、上靴洗いは毎週末の週課です。

この、“自分のものではない靴を洗う時間”が、最近とてつもなく愛おしい時間です。

どうして靴の先がこんなに汚れたんだろう。鉄棒に夢中と言ってたけど、何か関係があるのかな。上靴の裏に粘土がこびりついているということは、粘土遊びをしたんだな。靴の中がこんなに汚れているということは、きっと靴下のままでいろいろなところを歩いて、汚れた靴下のまま上靴をまた履いたんだろうな…などなど。我が子がそれぞれにどんな毎日を送っているのかを靴の汚れ方から推測し、一人で靴の汚れとじっくりと向き合いながら物思いに耽る。そしてまた翌週に、彼女たちが生きた軌跡がピカピカの靴にきちんと刻まれるように、液体ウタマロ石鹸を使って入念に洗い上げる。しっかりと水で石鹼を落としたら、脱水機にかけて天気が良ければベランダに干す。乾いたら上靴は上靴袋に入れて登園に備える。その他の靴は靴箱に揃えて仕舞う。なんだか自らが整う時間をもらっているようです。

ビジネスマン、特に営業職では、靴と時計は良く見られるからきちんとしておくべきという謂れがありますが、洗いたての靴は、いつも新しい靴を履いたような気持ちになって、本当に気持ちの良いものです。少し時間に余裕のある時に、是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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学校法人あけぼの学園/社会福祉法人あけぼの事業福祉会