遊びの匠

2020.05.22
未来を信じて

「3密を避けなさい」新型コロナが流行ってから耳にタコができるほど聞かされるこの言葉。子どもと保育者の信頼関係を基盤とし、3密の玉手箱のような乳幼児期の生活において、あまりにも残酷に響き渡るこの言葉に我々保育者は言葉にならない感情を抱いています。

大好きな先生がいれば、自然と手を繋いだり、抱きついたり、だっこを求めたりしてくる。そんな子ども達に「ありがとう、ちゃんと見ているよ」というメッセージと共にぎゅっとハグをすること。大切に思っているから、大好きだから、みんなの健やかな成長を心から願うからこそ溢れ出るこの行動が今は危険とされる。

入園したての子ども達は“安心”が主食です。先生達から溢れ出る優しい表情や、時に厳しい表情が安心を与える。頬の動き、口の動き、目の動きという表情から、子ども達はあまりにも多くの情報を読み取る。それはまだ言葉でうまく自分の気持ちを表現することが難しいからこそ育つ人間の本能なのです。そんな時期にマスクの集団に見守られながら育つ子ども達の成長とウィルスの危険性とを天秤にかけながらの日々が続くのでしょう。

何も表情を読み取る力だけではなく、失われた2ヶ月という時間を、ネガティブにしないために、我々保育者や保護者、そして子ども達は今から初めてのチャレンジに立ち向かっていきます。”例年とは違う方法”でよりよく育つ方法を考える必要があるでしょう。でも、考えなかったり、諦めたり、後で後悔するようなことは絶対にしない。私達全員で「コロナがあったからこそめちゃくちゃ素敵な1年になったね!」と言えるように、過去は振り返らず未来を信じて進んでいきたいと思います。


保護者の皆様には休園期間中、様々なご苦労をおかけしたことと思います。ただ、今こうして健康な状態で再開の一歩を踏み出せること、今週から少しずつ分散登園を始められたこと、他ならず保護者や子ども達の努力があったからだと信じてやみません。その努力を無駄にしないためにも、ここから慎重かつ着実に子どもの育ちに真剣に向き合っていきたいと思います。

最後に本田技研工業の創業者である本田宗一郎さんの言葉を紹介します。

「それは夢にすぎないだろうか。
ただ、お互い、同じ国に生きる人間として、素直に心と心を寄せあい、手と手を握りあって、この国日本の繁栄と平和と幸福とをひとすじに探し求めることはできないだろうか。真剣になれば意見の対立もおきるに違いない。だが、私たち日本人の願いが一つなら、かならず、そこに高い力と調和が生まれよう。それは決して夢ではないはずだ」

この言葉を今の私達に置き換えるのであれば、

「それは夢にすぎないだろうか。
ただお互い同じ園で育つ人間として、素直に心と心を寄せあい、手と手を握りあって、子どもの繁栄(育ち)と平和と幸福をひとすじに探し求めることはできないだろうか。真剣になれば意見の対立もおきるに違いない。だが、私たちあけぼので育つ者の願いが一つなら、かならず、そこに高い調和が生まれよう。それは決して夢ではないはずだ」

さぁ、やっとスタートラインに立てたことに感謝してやるしかないんじゃないかな。我々ならできるはず。

ここからがやっとスタート。

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学校法人あけぼの学園/社会福祉法人あけぼの事業福祉会